日記や写真が出てきてから色々な本が出版された。
父のことも本名で出てくる。
2003年には「異国の白鳥」エリアナ.パブロバ物語というミュージカルが
公演された。父の役を三好俊司さんが演じて下さった。
「素敵なお父様だったとお聞きしています。
今日は本当に幸せです。感激です。」と言って腕を目にあて涙されて
いました。かすかに父の声で「ありがとう!」と聞こえたかのようでした。
エリアナは父の照明でなければ踊れないと言って舞台には立たず
巡業先で亡くなったそうです。
プレイボーイだったらしいとか、いい加減な男だったとか書かれている
本もあります。父はきっと悔しかったのだろうと思いました。
実らぬ恋、一言も口にはせず心の中に封印したのでしょう。
取り壊されたあのお化け屋敷はロシアから亡命してきたバレエリーナ、
エリアナとその家族の屋敷であり父は洋館の美しき住人エリアナを
恋した若き青年だったのでしょう。いつかは実ると思いながらも離されて
いくかなわぬ恋。若かりしの父の世界をちょっと覗いたような気がしました。永住の地として七里ヶ浜の近くに暮らした父…
自己流だよって言いながら、ピアノを弾いたりタップダンスを
踊ったり英語を話してみたり子供だった私は遠目から父を素敵だな
なんて思ったものでした。
お父さん、あなたの静かな笑顔が見えるようです。
なぜか貴方の孫たち、五人のうち二人も国際結婚しています。
これはきっと貴方のDNAではないかと皆が話しています。
この書を父の霊に捧げる 2014年12月24日
(写真、手紙、日記等は鎌倉市役所 図書室文化人に保管されています。)

